1日目 始まりの日 (2012.08.22)
出発地:サン・ジャン・ピエ・ド・ポー Saint-Jean-Pied-de-Port
目的地:ロンセスバーリェス Roncesvalles
距離:27km
宿:€10
寄付したもの:本1冊
昨日は、本を読んでいたらいつの間にか寝てしまったので、
5時に目が覚めた。
シャワーを浴びようとしたら、、、注意書きに朝は使用禁止と書いてあった、、、。
みんなまだ寝ていたので、そーっと歩いていたけど、
古い建物なので、床はギシギシ、ドアは立て付けが悪くガタガタ。
用意を終え朝食へ。
そうしたら、おばちゃんスタッフが何やら怖い顔して、「€2よこせ!」と騒いでる。
何やら、昨日私が部屋でPCの充電していたので、お金を請求しているらしいです。
え?!?!?!そんなんでお金取られるの???
しかも、なぜ、それが判明したかというと、前日、夜電気を付けたまま寝ていたので、
部屋に入ってきて、「電気を消せ」といいに来た時に見られてしまったのです。
電気代を請求されるのも聞いてないし、
ましてや、勝手に人の部屋に入って来るなんて。
宿の選択間違えたな。
しかも!!!!!!
朝食中に「朝早くからドンドンうるさい」と文句まで言ってきた。
くそ~~~~~~~~~~~~~
私だって神経使って歩いてたよ!!!!!!!
と言った所で、通じない。
気分が悪かったので、朝食も食べずに出てしまおうかと思ったけど、
それは私にとってなんにも特にもならないので、食べることにして、
謝ったけど、まだ、言い続けてる。
いい加減頭にきたので、ババアの声を遮り、大きな声で、しかも日本語で、
申し訳ございませんでした!!!!!!!!
と、深々と頭を下げて言ってやった。
これで、ババアもおとなしくなったので、さっさと朝食を済ませ、スタートすることに。
最後はババアとも笑顔で握手してお別れ。
私も大人になったな!
次回は絶対にここには泊らないけど、、、。
朝食時に韓国人男性2人と出合い、巡礼路がいまいちわからなかったので、
二人に着いていくことにした。
まだ世も明けていない6時半に出発。
街を抜け、20分ほど歩くとすでにこの様な道。
一緒に歩きはじめた韓国人のおじさん(名前失念)と、同じ年くらいのキョン。
彼らはだいぶ歩きなれている感じで、歩き方も軽くそして早い。
一緒に歩き始めたからといって、常にペースを合わせて歩く必要はないし、
ここへはみな1人で来ているのだから、そこはマイペースに歩くことにする。
バックパックの重みに耐えながらもひたすら歩く。
一つの救いは目の前に広がる絶景。
初日は巡礼路の中でも最初にして最大の難所と言われている、ピレネー山脈越え。
標高200mから1400mまでを一気に約20km歩く。
難所といわれるのは高低差だけでなく、巡礼が始まったばかりで、
巡礼路や徒歩、荷物を背負う事など慣れていないことだらけだから。
私自身も旅を始めて月日は経っていたけど、
バックパックを背負ったまま何時間も歩き続けた事は今までなかった。
あると言えば、富士山登頂の時だけ。
あの時は辛すぎて途中から友だちに持ってもらったんだった、、、
800kmの道のりを歩かず2週間でハイライト的に歩こうとしている私にとって、
やっぱりどうしてもこのピレネー越えを経験しておきたかった。
辛いけど、きっと富士山の時の様な達成感が得られると思っていたから。
富士山を思い出すほどの急な坂道が続き、
「もう、マジで無理~」と思うくらい辛かった。
8kmを2時間くらいかけて歩き、最初の休憩場所(Orisson)が見えてきた。
巡礼路を示す標識
目的地の表示は上段はスペイン語Roncesvalles
下段はバスク語Orreaga
出発から15kmほどの地点、標高1500mにある石で出来た十字架。
ここから山道に入っていく。
標高も高くなり、雲の中を歩いている様。
そして、気温もぐっと下がってくる。
フランスとスペインの国境付近にはキャンピングカーのお店が。
ここで簡単な食べ物と飲み物が調達できる。
「どこから来たの?」とみんなに訪ねる店主。
日本人はまだ私一人みたい。
天候が変わりやすく、前に歩いている人が全く見えない時もあって少し心細い。
そうかと思うと、急に晴れてきたり。
こんなところまで登ってきたのか、、、
霧が出ては、また消え、、、すごく幻想的な風景。
夢の中のような、でも、しっかりと現実を歩いている不思議な感覚。
そして!!!!!約20kmの地点に到着!!!!!
なにこの開放感!!!絶景過ぎる!!!
ここで休んでいる巡礼者がたくさん。
私もバックパックをおろして、靴も脱いで、
簡単にヨガをやって身体をほぐす。
そうそう、これがたまらないんだよね。
あの、苦行のような上り坂を経験したからこその絶景!
よし!体力も気力も回復してきたよ~
これから目的地まではあと7km。
そこまでは、下り坂だから一気に行ってしまおう!!
下りは木漏れ日あふれる森の中を歩く。
さっきの雲の中といい、木漏れ日といい、
峠の頂上といい、なんて美しい景色なんだろう。
パンプローナでバスがなかった時に、一瞬ピレネー越えを諦めて、
ビルバオに向かおうとしていたけど、逃げずにこの道を歩いてよかった~
よし!あと5kmちょっと!頑張れ!
最後の7kmは500mの高低差を一気に下る。
下りは下りでまたまた別の辛さがある。
滑らないように気を使うし、足のつま先も痛くなる。
上りも下りもどちらも辛い、、、
でも、無我夢中で歩いていたら、2時頃ロンセスバーリェスに到着!!!!!
わ~い、おめでとう!!!!
さて、着いたはいいが宿はどこだ??
修道院を改装した古い宿があると聞いていたけど、、、
見当たらない。
カフェの兄ちゃんに訪ねたら修道院の宿は今はもう使われていないらしく、
新しくなったらしい。
泊まってみたかったのに、残念。
無事、宿を見付けてチェックイン。
思ったより高めの€10
ちゃんとクレデンシャルにスタンプ押してもらったよ。
なんかうれしいな~
シャワーは長蛇の列だったので、とりあえず宿内を探検。
言い方悪いけど、きれいな収容所のような感じ。
1フロアに100人くらい収容できる巨大なベッドルーム。
未だかつてこんな巨大なドミは見た事ない。
こちらがキッチン横の食堂。
予想以上にキレイなんですけど!!
昔韓国人のおじさんに見せてもらった写真は、
もっと汚い宿に雑魚寝している感じだったんだけど。
※あとで知った事だったけど、2010年の聖年を前に宿が整備されたらしい
さて、シャワー浴びて、洗濯して、、、
何しよう??
もっと夕方近くまで歩いて、くたくたになって、
シャワー→洗濯→ご飯→寝るのパターンかと思っていたけど、以外と時間あるな。
とりあえず街プラへ。
みんな宿の外で日向ぼっこしてるけど、結構寒い。
近くの教会。
ここが昔の宿だったのかな?
馬
以上。
数件のレストランがあるだけの小さな街でした。
宿に戻る前に、そとで軽くヨガ。
今日の疲れは今日のうちに取っておかないと。
一人でやっていたら、おじさんが寄って来て一緒にやり出したw
英語が全く通じず、でも「これで明日はバッチリだな!」的なことを言って
笑顔で去って行った。
夕飯は宿の自動販売機で野菜のスープ€4.70とパン€0.70を。
ここで本を読んだり、ブログ更新したり、親にskypeしたり、、、
なかなか有意義な時間を過ごす。
そうしたら、「日本人ですか?」と、韓国人の女の子が話しかけて来た。
あ、この子昨日巡礼事務所付近で見かけた子だ。
彼女の名前はハーフムーン。
小学校のとき日本に住んでいたということで、日本語ペラペラ。
どんなルートで歩くのかとか、私の旅の話やヨガの話など、
あっという間に仲良くなった!
気がつくと消灯の10時w
たくさん話せてよかった~
ありがとうハーフムーン!
この出会いが今後の道に大きく影響が?!?!