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33日目 微妙なゴール (2012.09.23)

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出発地:モンテ・ド・ゴソ Monte do Gozo

目的地:サンティアゴ・デ・コンポステーラ Santiago de Compostela

距離:5km

宿:€23


昨日は到着も遅く疲れが溜まっていたのと、

5kmしか歩かないので、いつもより遅い7時に起きて8時に出発。

 

辺りはもう明るい。

歩き始めるとすぐに街になる。

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昨日できたマメがちょっと痛いので、早く歩けないので一番後ろで一人歩く。

 

 

 

 

 

 

 

いかんね。

 

 

 

なんか、足もビーバーも自分の思い通りにならないと、

機嫌が悪くなってしまう。

 

 

 

いかんね。

 

 

 

と、また脳内葛藤。

 

 

 

表に出さないようにするので精一杯。

 

 

 

 

 

 

 

30分もたたずに、カフェで朝食。

 

どうにか普通にしようと努力するけど、

顔が引きつってしまいそうなので、

ビーバーと話すのも、目を見るのも避けてしまう。

 

 

 

いかんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしたら、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーバーが、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと、

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらを見てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が振り向くまで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっと。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなにわかりやすく、見られたら、

笑ってそちらを見ずにはいられませんよ。

 

 

 

「ん?」

 

 

 

と、笑顔で向いたら、

 

 

 

「ううん。何でもない」

 

 

 

と、普通になるビーバー。

 

 

 

 

 

 

 

私はビーバーのことが好き過ぎて、

ビーバーのことが時々わからなくなってしまうけど、

きっと、はたから見たら、ビーバーって、

ものすごくわかりやすい人なんだろうな~

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて、偉そうなこと言ってるけど、

きっと私もわかりやすそう、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

カフェを出て、歩き始めて30分くらいで、もう新市街に入ってきた。

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あ、丘の上に私の見たい建築発見!

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新市街を抜け、、、

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旧市街に入り、、、

IMG_0714.jpg

 

最後に坂を登り、、、

 

見えてきたゴール地点!

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3本の尖塔が見えた。

IMG_0716.jpg

 

 

 

ドキドキ

 

 

 

 

 

 

 

 

とうとう、念願のサンティアゴ・デ・コンポステーラにやってきた。

 

 

 

33日間、800km以上を歩いて、やってきた。

 

 

 

感動的なゴールが待っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドキドキ

 

 

 

 

 

 

 

 

何度も想像したゴール。

 

 

 

歩き始めたときは、こんなに大切な友だちに出会えるなんて思っていなかった。

 

 

 

きっと、一人でゴールするものだと思っていた。

 

 

 

でも、今は大好きな、大切な友だちと歩いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドキドキ

 

 

 

 

 

 

 

 

感動して泣いちゃうかな。

 

 

 

バックパックを背負ったまま、カテドラルの前に立ち、

 

 

 

大きな3本の尖塔を見上げ、みんなとハグして、

 

 

 

感動を分かち合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドキドキ

 

 

 

 

 

 

 

こんな感動的なゴールを想像していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドキドキ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カテドラルが近付いてくる、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドキドキ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「混んで満室になって泊まれなかったらいやだから、

先にチェックインしようよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、ビーバーw

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、そうだね、、、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、同意する私。

 

 

 

実は、だいぶ前にサンティアゴでの宿の話しをしていたら、

 

 

 

「僕は修道院に泊まるんだ」

 

 

 

と言っていたビーバー。

 

 

 

到着したら同じ所に泊まれないと思っていたら、

気が変わったらしく、昨日の宿のスタッフに宿を聞いてくれた。

ちょっと高いけど4人で部屋をシェアすれば、

そんなに高くないということで、カテドラルのすぐそばのホテルに泊まる予定だった。

 

 

 

その宿を見付けて、ゴール地点間近にして、

先にホテルにチェックインすることに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「想像とちょっと違うけど、、、ま、いいか」私の心の声

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空きがあるかレセプションで聞こうとしたら、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜか、3人で聞こうとしているビーバー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?なんで3人なの?? チョコさんは?」私

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チョコさんは、彼女が来るから、一緒に泊まらないよ。

(マイーーー、そんなのわかるだろう~ ニヤニヤ)」ビーバー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?チョコさんの彼女が来るの??????」私

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん。あれ?知らなかった?」ビーバー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

確か、、、昨日チョコさんがハーフムーンにちょっかい出している時に、

 

 

 

ビーバーが「チョコさん~、彼女が来るんだろう~、(そんなことやめなよ~)」

 

 

 

みたいなこと言っていたけど、よくわからないから聞き流していたけど、

このことだったのか!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず、ハーフムーンに報告。

 

 

 

 

 

 

 

 

ハーフムーン、ブチ切れ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、ですよね、、、そうなりますよね、、、。

 

 

 

 

 

ここで補足説明しておきますと、、、

 

チョコさんはハーフムーンのことを気に入っていて、

オープンな性格の彼は、ちょいちょいハーフムーンに対して、

日本人の私からすれば、少々過激なスキンシップをしていたのでした。

 

ハーフムーンはハーフムーンで恋で悩んでいたけど、

チョコさんとは気もタイミングも合っていたので、

すごくいい関係性を築いていっていたと思う。

 

それなのに、、、彼女が来ることを隠していたチョコさん。

 

それに対して、ショックで怒っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

私からすると、彼女がいるのに、しかも彼女が来るのに、

ハーフムーンに対してベタベタしていたチョコさんに対して、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「脳みそ、う○こつまっているのかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

って思った。

 

 

やっぱり、男心は全くわかりません。特に外国人は、、、。

 

 

 

とりあえず、シングルルームを3つ予約し、

チェックインの時間まで荷物を預かってもらって、

カテドラルへ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無理矢理テンションを上げて、

 

 

 

 

 

 

 

 

ハーフムーンと感動のハグ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チョコさんともハグ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーバーとハグ!しようとしたら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マイー、写真撮って!!」ビーバー

 

 

 

 

 

 

 

 

私との感動的なハグよりも、自分とカテドラルの写真の方が大事なビーバー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつも、う○こだな」私の心の声

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、一瞬思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだろう、この微妙なゴールは!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず、写真の後に、ビーバーとハグ。

 

 

 

 

とりあえず、記念撮影。

 

 

 

「そりゃあ、ゴールできたことは感動的だけど、

思っていたゴールシーンとちょっと違うし、

しかも、最後の最後で人間関係のこのモヤッとした状況は何??」

 

 

 

と、心の中であれこれ思っていたのでした。

 

 

 

とりあえず、中でやっているミサへ。

巡礼者用のミサは12時からだけど、こんなに混んでいる。

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ミサの最後に堂内で振られるボタフメイロ(大きな香炉)。

この時、ミサはクライマックスに向かって、盛り上がる。

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昔は巡礼者用に解放されていた教会の2階部分。

巡礼中、頻繁に洗濯やシャワーができなかった時代、

その異臭は相当なものだったらしい。

その臭いを払い、堂内を清めるためのものとして、

ボタフメイロが振られるようになったとか。

 

 

これは、毎日行われているわけではなく、

聖年は毎日、それ以外の年は特別な時だけとガイドブックに書いてあったけど、

今日は、聖年でもないし、特別な日なのかな?

 

とにかく、見られてラッキーだったな。

 

 

 

ミサに来ていた、リタとジャスパーに再会!

彼女たちは、これからベルギーに帰ると言っていた。

最後の最後に再会できてよかった~

 

 

 

リタ、いつもステキな笑顔と、大切な言葉をありがとう。

 

 

 

 

ミサ後、カフェに行こうとしたけど、適当な所が見付からず、

とりあえず、シュガーさん投入。

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そして、カテドラルのそばで、チョコさんの彼女と待ち合わせ。

とっても笑顔のステキな彼女で、ステキなサンダルを履いていた。

 

巡礼スタイルでなく、普通のおしゃれをしていたかわいい彼女。

 

そんな姿を見て、

 

 

 

「私も、あんな風に普通の服着たいな、、、」

 

 

 

ちょっと落ち込む。

※よくわからない落ち込みw

 

 

 

チョコさんに対するモヤッとした感情と、

この変な落ち込みのせいで、彼女に対して、

あまりいい印象を持てなかった。

 

それでも、ちゃんと笑顔で接し、挨拶をし、

ここで別れて、私たちは宿へチェックインしに行った。

 

ハーフムーンもちょっと引きつりながらも、

笑顔で挨拶していた。えらいぞ!

 

 

 

今回の宿はHospedería San Martín Pinario

すごく外観なので、期待して部屋に入ったら、、、

こんなに簡素な部屋だった。

IMG_0730.jpg

 

HPを見ると想像通りの部屋の写真が載っているから、

きっときれいな部屋もあるのね、きっと。

 

ま、私たちは、巡礼者らしく、こんな部屋で充分よね。

いつもは、ドミだしね、シングルってだけでも贅沢よね。

 

 

 

そして、12時からの巡礼者用のミサへ。

さっきのミサ以上の人が集まっていて、大混雑。

これだけたくさんの人がここに向かって歩いてきていたんだ。

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あ~、無事に歩いて来れてよかった。

しかも、願い通りビーバーとハーフムーンと一緒に来れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

神さま、今までお守りくださいまして、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

これを見て、やっとゴールした実感が湧いてきた。

 

 

 

ミサ後、数日前から体調の悪かったハーフムーンは、部屋で休むと言うので、

ビーバーと二人で出かけることにした。

 

まずは、空いているカテドラルをじっくりと。

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ちゃんと、ヤコブさんにもご挨拶しました。

 

それから、巡礼事務所に行って、証明書を発行してもらった。

 

これで、私の罪はなくなりました!!

とりあえず、巡礼中の罪は赦されたかな。

 

 

 

それから、街プラ。

なんだかご機嫌のいいビーバーさんは、街中で手をつないできた。

 

 

 

「あの~、この街は知り合いがたくさんいそうなんですけど、いいんですか?」私の心の声

 

 

と、ちょっとドキマギしたけど、ま、ビーバーがいいならいいか!

 

 

 

そういえば、歩き始めた時に、ハーフムーンに聞いた話しを思い出す。

 

 

 

聞いたときは、まさか自分がそんなことになるなんて思ってもみなかったけど、

完全に巡礼マジックにかかってしまった自分がここにいる。

 

 

私はビーバーのすべてを知っているわけではないけど、

飾り気のないビーバーの姿をずっと見てきた。そして、好きになった。

ビーバーは飾り気のない私の姿を見て、好きになってくれた。

 

 

それだけで、充分です。

充分、幸せです。

 

 

 

そんなことを思いながら、街を歩いていたら、

ギラギラさんとジョゼッペが!

うれしい再会でした。

 

 

 

それから、ずっと行きたいと思っていた、

アルヴァロ・シザのガリシア現代美術センターへ。

 

念願だったのに、ものすごく寒いし天気が悪く、一眼を持って行く気力なし。

しかも、天気が悪く、建築が全然輝いていない、、、グレーな感じ。

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Esther Ferrer展

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外観はあまり気に入らなかったけど、

エントランスですでに心を鷲掴みにされる。

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中は真っ白で天井も高く、直線的な感じ。

中はすごく好き。

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この作品も好き。

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よーく見ると、

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こんな感じ。

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「くそ~やられた!」っていう、心地よい裏切り感のある作品が好き。

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エントランスにあった、イスがここまで並んでいる。

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好きな建築で好きなアート作品を大好きな人と見る。

完璧。

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私の好きな番号”23″

そして、今日は23日。

ビーバーと出会ったのも、1ヶ月前の23日。

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一度宿に戻って、夕飯を食べに行こうと思ったら、

チョコさんから集合のメッセージが来ていた。

 

 

 

眠って冷静を取り戻したハーフムーンも一緒に待ち合わせの場所へ向かったら、

マルーシャやマーレンなどもいて、再会とゴールに喜ぶ。

 

それから、巡礼者でごったがえすお店に入って、大宴会。

 

 

 

一番奥は大盛り上がり。

時々、ウェーブがやってくるw

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半分以上は知らない人だけど、巡礼者という共通点があれば問題なし。

 

 

 

飲んで、食べて、しゃべって楽しい一時でした。

でも、記憶がなくなるまで飲もう!っていうほどのテンションではない私たち、、、

 

 

みんなにお礼とお別れを言って、宿へ。

 

 

 

いつも、笑顔と元気をありがとう。

みんながいたから、笑顔で歩くことができた。

 

 

 

本当に、ありがとうございました!

 

 

 

ビーバーは疲れていたので先に部屋へ。

私とハーフムーンは1Fで語る。

 

 

 

最初は、ハーフムーンのモヤモヤを聞き、

 

 

 

 

 

 

 

「脳みそがう○こ」

 

 

 

 

 

 

 

と、いう結論に至るw

 

 

 

そして、私はやっと上書き保存ができたと話す。

 

 

 

実は、今日9月23日は昔の彼氏との記念日。

 

 

 

巳年でしつこい私は引きずっていたわけではないけど、

もう何年も上書き保存できないでいた。

 

 

 

世界で一番かっこいい

 

 

 

と思っていた彼のことは、別れてからもやはりタイプはタイプで、

なかなか彼を越えるくらいステキな人は現れなかった。

 

 

 

恋はたくさんしたけど、いつも彼と比べていた。

 

 

 

でも、今日やっと、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“前の彼氏との記念日”から

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着した日”に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上書き保存された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、もちろん、”世界で一番かっこいい人”も、上書き保存されましたよw

 

 

 

 

 

 

 

 

ふふふ

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな話しをハーフムーンに聞いてもらった。

 

 

部屋へ戻ろうとしたら、フィリップと再会!!!!!!

途中で合流した奥さんとサンティアゴまで来たんだって。

ステキなご夫婦!

 

 

 

 

「彼からあなたたちの話しを聞いていたわよ」と、話してくれた奥さま。

本当に気さくで、笑顔がステキな、幸せそうな奥さまを見ていて、

フィリップがどれだけいい旦那さまなのかが伝わってきた。

 

再会できてよかった。フィリップありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋に戻って、大人しく寝ようと思ったのですが、、、

眠れない夜を過ごすのでした、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう十分!!!!!!!!