40日目 サンティアゴ巡礼 完 (2012.09.30)
出発地:ムクシア Muxia
目的地:サンティアゴ・デ・コンポステーラ Santiago de Compostela
昨日の夜は、すごく自然にいつも通りに眠りに就いた。
最後の夜だという実感は全くなかった。
朝早く起きて手紙でも書こうかな?なんて気持ちも少しあったけど、
朝もいつも通り6時ごろ起きて、普通に準備した。
別れの覚悟を決めたから、、、というより、
現実から目をそらしていると言った方が正しい。
7時に宿を出て、バス乗り場へ。
宿を出る前、ビーバーはいつも持っていた杖を宿で捨てた。
捨てに行く前「どうしようかな?持って帰ろうかな?」と迷っていた。
きっと、飛行機には乗れないと判断し捨てたんだと思う。
初めて会った時「これ、ボクが作ったんだ」と自慢げに見せてくれた。
ビーバーの背よりも長く、巡礼者の中では特別目立っていた。
ビーバーがいるかいないか、この杖を頼りに探していた。
自分で書いたというホタテ貝のマークがかわいかった。
そんな大事な杖を捨てた。
巡礼が終わったことを実感させられた。
ビーバーもすごくさみしそうで、涙が出そうだった、、、。
でも、泣かないと決めた。
今日は、最後まで笑顔でいよう。
辺りは真っ暗。
この景色ともお別れ。
杖も大好きだったけど、
「家財道具全部持って歩いてます!」って感じでてんこ盛りの
バックパックの後ろ姿も、マヌケで大好きだった。
一度も使った所を見たことがないマット。
ドリンクホルダーとして機能していたマットw
かわいい帽子。
食料を大量に入れたビニール袋。
ベコベコのペットボトル。
全てがビーバーらしくてマヌケだった。
この後ろ姿ともお別れか、、、。
バスを待つ間、落ち着かなくてうろうろ撮影。
そして、いよいよサンティアゴ行きのバスがやってきた。
たくさんの乗客が一斉に荷物を入れ、入り口に群がる。
私は最後の方に乗車した。
そうしたら、通路側にちょこんと座って、隣りの席をきちんと確保しておいてくれた。
超かわいい
それだけで、もう十分幸せです
ウトウトしていたら、1時間後に街に到着。
あれ?ここ見覚えるな、、、と、記憶を遡ってみたら、
数日前に滞在したNegreiraだった、、、。
「私たちが2日かけて歩いた所をたった1時間で?!」
ショックだった。
そして、Muxiaから、たった2時間半でサンティアゴに到着。
あっけなく、お別れの時が来てしまった。
バスから荷物を出してくれて、二人で向き合う。
もう「ありがとう」の言葉しかない。
それ以上の言葉しか見付からない。
「ありがとう」私
「you are strong. never sad.」ビーバー
「うん」私
「good smile」ビーバー
最後にハグをして、ビーバーと笑顔でお別れをした。
よかった、、、笑顔でお別れできて。
40日間の大切な思い出がきれいなまま残せた。
寂しさや切なさももちろんあるけど、正直言うと少しホッとした。
結局、最後に手紙は書けなかった。
Astorgaで書いた手紙も渡さなかった。
もう、ドイツにも行かないし、きっともう会うこともないから、、、。
もちろん、会いたいけど、きっともう二度と会えない。
会ったら、またお別れしなくちゃいけない。
そんなの辛すぎる。
これからはnever sadを合い言葉に、
強くたくましく生きていこう。
だって、ビーバーと約束したし。
最後はあっけなく、でもすごく自然に、、、
私自身の巡礼が完全に終わったのでした。
本当に、本当にありがとうございました。