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ヨーロッパ奇行 ‐その1‐

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時系列でいうと、この続きです。

ヨーロッパ奇行です。紀行ではありません。


2012年12月12日に日本に帰国して、旅も完全に終わりました。

ケータイも契約して、3年間はおとなしく日本で働いて、お金を貯めてから、また旅に出ようと思っていた。

 

2013年3月から、無事に就職先も決まり、仕事をし始めたけど、、、

また、六本木に舞い戻ってしまった絶望感ったらなかった。

 

せっかく旅で人間に戻ったのに、

日本で働き始めると、とたんに死んだ魚のような目になってしまう、、、。

 

そんな生活の中でも、ビーバーとのやり取りは続いていて、

facebookやメールのようなデジタルから、手紙に変わった。

 

時々、ものすごーく長い、手紙が送られてくる。

内容は、キリスト教の宗教感や自分の修行について。

そして、どうして巡礼路で私たちの関係性が複雑になったか、

時々発していた「近付かないでオーラ」の理由など。

 

ビーバーもいろいろ葛藤しながら歩いていた。

もしかしたら、ビーバーの葛藤の方が大きかったかもしれない。

彼は修道士になるために、何年もの時間を費やしてきた。

もし、私との未来を選ぶことになれば、それが全て無駄になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

だから、それはできないと、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

私も、それはわかっていたことだし、望んでいない。

彼との未来を望むことは、彼の夢を諦めさせることになるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも、好きな気持ちは変わらない。

マリアの心も変わらない。

何も望まない。

 

 

 

 

 

 

 

 

私も日本で新しい生活がスタートした。

ビーバーも大学を卒業して、修道院に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

何も望まない、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、やっぱり、、、、会いたい、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

と、矛盾した気持ちで日々を過ごしていて、

ある時勇気を出して聞いてみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「もし、ミュンヘンに行ったら、会える?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「去年みたいにミュンヘンには行けないど、修道院に来てくれたら案内するよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

って!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

そうと決まれば、行動は早い。

年末年始の休みをちょっと長めにもらって、ヨーロッパへ行くことにした!

 

 

 

 

 

 

 

 

チケットも予約して、ミュンヘン以外の予定も決め、

ビーバーとの再会を夢見て仕事を頑張っていた時に、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

「マイが来る日はsilentの修行が入ってしまったので、

来てくれても話せないし、

修道院を案内することもできなくなっちゃったよ。

ごめんね」

 

 

 

 

 

 

 

 

と、メッセージが(涙)

 

 

 

 

 

 

 

 

ショックで、手が震えた。

目の前が真っ暗になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

きっと、神様は私たちが会うことに反対しているんだな。

もう、会わない方がお互いのためなのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

と、あれこれ悩んだけど、もうチケット取っちゃったし、、、

とりあえず、ビーバーに行かない方がいいのか聞いてみたら、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

「その日は会えないけど、(ぼくを)見る事はできるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

ってwww

 

 

 

 

 

 

 

 

会えないのはショックだったけど、この答えに大爆笑www

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、ワタクシ、ビーバーさんに会いに行くのでなく、

見に行くことにしました!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

見る修行w

我ながら、その奇行ぶりに笑ってしまったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

という、前置きが長くなってしまいましたが、

2013年12月25日からのヨーロッパ奇行の日記をどうぞ。


2013年12月25日 成田ーパリ

 

パリに到着!

 

いつもの行きつけの店でムール貝を食べる。

てか、これベルギーのお店だけどね。

 

2012年12月26日~27日 パリ

今回もいつも泊っている宿なので、いつもと同じ行動パターン。

基本的に、見たい建築を回るのが私の旅のスタイル。

 

セーヌ川からノートルダム大聖堂を見る。

 

アラブ世界研究所

ザハのモバイルアートもまだ置いてあった。

 

屋上からの眺め

ここはいつも空いていて無料なのでおススメです。

 

初めてパリのモスクへ行ってみる。

パリでイスラムって、なんだか不思議な感じがしたけど、宗教施設はどこでもいい気が流れてる。

信仰心への憧れ。

 

お約束のエッフェル塔

 

ヴォージュ広場のレストランの椅子

 

ポンピドゥーセンター

 

ギャラリー・ラファイエット のクリスマスツリー

 

やっぱり、パリは何度来ても飽きない街。

世界で一番好きな街。

うきうきが止まらない街だな。

 

2013年12月28日

夜行バスでドイツへ

巡礼仲間のモニカと再会。

モニカのお友達夫婦も来て、ドイツビールを大量に飲む。幸せ。

 

モニカに、ビーバーとのやり取りを話したら、怒ってたw

修業とは言え、見るだけってね~

やっぱり、おかしいよね。

 

2013年12月29日

近くへ行く用事があるということで、車でビーバーの修道院まで送ってもらった。

 

車の中では明るく振る舞っていたけど、心臓はドキドキ。

落ち着かせるために、深呼吸。

 

1時間ほどで、到着。

モニカ、いつもいつも笑顔をありがとう。

あなたの笑顔に救われました。

 

無事に午前中のミサに間に合った。

緊張しつつ、堂内の神聖な気に癒される。ここでも、深呼吸。

 

静粛に、そして、淡々と行われるミサ。

そして、最後の方のおせんべいみたいなのを司教が渡す時に、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーバーが見えた!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

わ~、ビーバーが動いてる!!!!

生ビーバー!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

内心はものすごく興奮しているのですが、ミサの真っ最中。

この興奮がばれないように深呼吸していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ミサが終わり、修道士が帰っていく、、、。

ビーバーも帰っていく、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

ふ~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

あっという間に、ビーバーを見る修行が終わってしまったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

と、思っていたら、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと、視線を感じて横を見たら、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーバーが立ってるではありませんか!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

話せないけど、優しい目をしながら「ナマステ~」ってw

そして、近くに寄ってきてくれたので、用意していたお土産と手紙を渡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

笑顔でうなずいて、さりげなくウィンクをして、、、

去って行きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

賞味、30秒w

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、とーーーーーっても幸せな時間だった。

私はこの幸せを胸にこれから生きていきます!!!!

 

人生で一番の奇行だけど、、、やっぱり、来てよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーバーが去ってから、堂内をゆっくり撮影。

ここは、本当に穏やかで優しい空気がただよう空間だった。

 

きっと、ここはスペインの修道院の図書室に飾ってあった写真の場所なんだろうな~

 

それから、ミュンヘンへ。

大好きな現代美術館 ピナコテーク・デア・モデルネへ

 

 

2013年12月30日

ミュンヘンーストックホルムへ

初の北欧!

次の目的地への飛行機が高かったので、ちょっと寄り道。

でも、空港から街までの電車が往復で8000円くらいだったので、直行便で行っても良かったかも、、、。

 

ま、そんなこと、いまさら言っても始まらないので、ストックホルムを満喫!

本日の宿は、こちらです。

 

ストックホルム市立図書館

ここに来られただけでも、大満足!

 

2013年12月31日

ストックホルムーコペンハーゲンへ

 

ここで、再会したのはフィリピンの語学学校で出会った愛しのcony先輩!!!

イギリス留学を経て、コペンハーゲンに留学中だったので、会いに来たのでした。

 

コペンでは「黙って俺に着いて来い」ばりに、cony先輩に案内してもらいました。

※確か一回り以上年下ですが、英語の先輩なので

 

黙って着いて行ったので、正直、どこがどこなのかわかりません、、、。

 

きれいな夕日。

 

ステキ建築もたくさん連れて行ってくれた。

 

違うパソコンに写真のデータが入っていたので、

かなり久しぶりに見たけど、建築が好みすぎて心が躍った!

建築写真もちゃんと整理しないと、、、。

(2017年)

 

そして、conyの知り合いの日本料理屋でご飯を食べて、飲んで、

近くの公園でカウントダウン!

 

プライベート花火が乱発していて、とってもきれいだった。

初めて外国で迎える年末年始。

とっても思い出深い年越しとなりました。

 

 

2014年1月1日

コペンハーゲン

 

前日の花火乱発の余韻が街のあちこちに、、、

 

コペンハーゲンと言えばココ!

 

2014年1月2日

コペンハーゲン

ちょっと郊外の教会へ

 

圧巻!

 

 

図書館へ

 

こんなところで勉強したい。

 

新旧のいいところが共存しているステキ建築でした。

 

この数日間、ずっとcony先輩が案内してくれた。

本当にありがとう~

 

1月3日

コペンハーゲンーソウル

飛行機が遅れ、走ったけど、乗り継ぎできず、、、

新しいチケットを買うという災難、、、

 

でも、無事にソウル着。

 

そして、ソウルで再会したのはハーフムーン♡

 

2013年9月にも会っていたので、数ヶ月振りだけど、

ビーバーの見る修行の報告をして大爆笑w

 

1月4日

ソウル―成田


ヨーロッパ奇行 ‐その1‐が無事に終わりました。

 

ビーバーへの想いがますます強くなった。

でも、何も望まない、THE純愛。

 

もし、彼のことが「好き」なら、全てが欲しくなる。

でも、それが「愛」なら、何も望まない。

ただ、彼が生きていて、息をしていてくれればいいのです。

 

 

さて、これで、巡礼も巡礼のその後も終わり!と言いたいところですが、、、

その1って、ことは、、、その2があるっていうことですか?!

 

はい、、、そうです。

その2に続きます。